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神戸市室内合奏団 定期演奏会(第139回 定期公演) 「ヴィーン古典派からの視座」セレナーデの系譜―18世紀から19世紀まで―

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日時

2017年6月17日(土) 14:00開演 13:30開場
 

会場

神戸文化ホール 中ホール
 

出演

神戸市室内合奏団
コンサートマスター:白井 圭
チェロ独奏:伝田 正則
 

プログラム

F.メンデルスゾーン
弦楽のための交響曲 第6番 変ホ長調

F.R.フォルクマン
セレナーデ 第2番 ヘ長調 Op.63
セレナーデ 第3番 ニ短調 Op.69 (チェロ独奏付き)

W.A.モーツァルト
セレナータ・ノットゥルナ ニ長調 K.239

E.ヴォルフ₌フェラーリ
セレナーデ 変ホ長調
 

プロフィール


~白井 圭~

東京藝術大学附属音楽高等学校を経て、同大学を卒業。日本音楽コンクール第2位及び増沢賞受賞。2007年より文化庁海外派遣員としてウィーン音楽演劇大学に留学。ARDミュンヘン国際音楽コンクール第2位及び聴衆賞受賞。ウィーン国立歌劇場の契約団員を半年間務める。ソリストとして、数々のリサイタルや、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団、新日本フィルハーモニー管弦楽団など内外のオーケストラと共演。Ludwig Chamber Players、Stefan Zweig Trioメンバー。田中千香士レボリューションアンサンブル音楽監督・指揮者。2013年より神戸市室内合奏団コンサートマスター。


 

~伝田 正則~

東京藝術大学を首席で卒業。在学中に福島賞、安宅賞、アカンサス賞を受賞。長野アスペン音楽祭にて特別優秀賞、霧島国際音楽祭にて優秀演奏賞を受賞。第70回日本音楽コンクール最高位入賞、併せて徳永賞受賞。シエナ音楽祭、クロンベルクにおけるカザルス音楽祭に参加。文化庁海外派遣員としてドイツ、ベルギーに留学、G.リヴィニウスのもとで研鑽を積む。並行してDeutsche Radio Philharmonieで活動。木曽音楽祭、NHK FMシンフォニーコンサートなど、ソロ、室内楽の分野で活躍。
2011年度より神戸市室内合奏団首席チェロ奏者。

 


 
~神戸市室内合奏団~

1981年、神戸市により設立。バロックから近現代までの幅広いレパートリーのほか、埋もれた興味深い作品にも意欲的に取り組み、質の高いアンサンブル活動を展開している。1998年、巨匠故ゲルハルト・ボッセを音楽監督に迎えてから、演奏能力並びに芸術的水準は飛躍的な発展を遂げ、充実した内容の魅力あふれる選曲や説得力のある演奏で、各方面からの注目を集めている。2013年度からは、日本のアンサンブル界を牽引する岡山潔が音楽監督に就任し、更なる音楽的発展を目指して新たな活動を展開している。

 

 

入場料

一般 4,000円 U25(25歳以下) 1,000円 (全席指定・消費税込)
※U25チケットは神戸文化ホールプレイガイドのみの取り扱いです。
 ご購入の際は、年齢確認できる証明書をご提示ください。
 

チケットのお求めは・・・

神戸文化ホールプレイガイド TEL 078-351-3349
ローソンチケット (Lコード:53663) TEL 0570-084-005
チケットぴあ (Pコード:321-011) TEL 0570-02-9999
CNプレイガイド TEL 0570-08-9999
イープラス http://eplus.jp
神戸国際会館プレイガイド TEL 078-230-3300
 

神戸のびのびシートについて

 神戸市室内合奏団では、より多くの神戸市の小中学生の皆さんにオーケストラの生演奏による感動を味わっていただくために、スチューデントシート(「神戸のびのびシート」)を設置し、神戸市内の小中学生の皆さんを神戸市室内合奏団の演奏会にご招待します。
これは、神戸市室内合奏団が神戸市の子供たちに質の高い本物の音楽を聴いてもらうことで、豊かな心を育んでほしいという想いから、団員の提案により団員自らがシートを買い上げご招待するものです。

詳細、お申込みは下記をご覧ください。
神戸市の小中学生のみなさまのお越しをお待ち申し上げます。


 

お問合せ

神戸文化ホールプレイガイド TEL 078-361-3349
(公財)神戸市民文化振興財団 演奏部 TEL 078-361-7241
 

~演奏会に寄せて~

 古くは、夜に野外で恋人を称える音楽であったこの分野に、18世紀、音楽史上最も重要かつ一般的なセレナーデの形が現れる。複数の楽章による大規模な合奏曲で、ディヴェルティメントとも関連性があり、典型的な楽器編成は、木管楽器とヴィオラ、コントラバスなど立って演奏できる楽器が多く用いられ、野外で演奏されるセレナーデの伝統を踏襲したものと言えよう。

 この種のもので最も多く傑作を書いたのがモーツァルトであった。大規模なセレナーデは時に交響曲に書き換えられることもあり、その意味では、古典派交響曲の形式とも関連性があったと考えられる。

 メンデルスゾーンが12歳から14歳にかけて作曲した『弦楽の為の交響曲』は13曲あり、楽曲形式の練習として書かれたものと思われるが、彼が手本としたモーツァルト、ハイドン、ベートーヴェンの精神に迫り、厳格に取り組んだ姿勢がありありと感じられる仕上がりで、この二年間におけるメンデルスゾーンの音楽的成長の跡には、既にこの少年が並々ならぬ天賦の才の持ち主であることが如実に顕れている。

メンデルスゾーンが師と仰いだ先達のひとりモーツァルトの『セレナータ・ノットゥルナ ニ長調』は、17761月の謝肉祭用に書かれたと考えられ、旅を重ねいよいよその才能が大きく開花してゆく20歳の作品である。

バス音の支えという以上の役割を与えられたティンパニが入る編成が、この曲の特別な響きを生み出している。変化に富んだ楽想や音色を組み合わせ、3楽章構成の交響曲のような効果を狙ったのかもしれない。

19世紀になるまでに、セレナーデは機会音楽としての役割とは殆ど無縁になり、純粋に演奏会用の作品へと変化していった。

1815年ザクセン生まれの作曲家ロベルト・フォルクマンは、幼いころから様々な楽器をを学んだが、チェロは彼の最も得意な楽器だったのだろう。セレナーデを3曲書いてそれが評判を呼んだが、第3番にはチェロの独奏が付いていて、第2番、チェロ協奏曲と共に、1933年頃までは度々演奏されていたようだ。

その後も、セレナーデの名曲の系譜はチャイコフスキーやドヴォルジャークを経て20世紀まで引き継がれていった。

ヴォルフ=フェラーリは、今では、『マドンナの宝石』の間奏曲でしか知られない存在だが、当時はイタリア・コミック・オペラの優れた書き手として、モーツァルトと比較されるほどであった。ドイツで成功を収めた彼は、キャリアの最初期と後期に集中して器楽曲を書いた。『セレナーデ変ホ長調』は4楽章構成で、第3楽章にスケルツォを持つ交響的作品となっている。

神戸市室内合奏団 ミュージック・アドヴァイザー:菅野ボッセ美智子


 
 

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